盤谷日本人商工会議所について
会頭ご挨拶
第61代 会頭 佐藤 弘康
バンコク日本人商工会議所(JCC)は、1954年の設立以来、約70年の歴史を有し、会員企業数1,671社(2025年4月1日時点)を数える世界最大規模の在外商工会議所です。日タイ両国の貿易・投資・経済の発展に寄与する事業に加え、文化交流や教育支援などの社会貢献活動など、幅広い活動を展開しています。
本年3月末、タイで数十年に一度の大規模な地震が発生し、4月には米国との相互関税措置が発動されるなど、国際情勢も含めて先行きが不透明な中、2025年度がスタートしました。通商交渉の行方は不透明ですが、タイ政府は米国との妥協点を探ると同時に、米中摩擦の影響を考慮しつつ、新たな輸出市場開拓を急いでいます。
ただ、このような不確実性の高い時代だからこそ、「確実性」の価値がより強く意識されると思います。「約束を守る」「納期を守る」「支払いを守る」といった信頼の積み重ねこそが日系企業が長年に亘って築いてきた強みであり、今改めてその価値が評価される好機にあると思います。日本はタイにとって第3位の貿易相手国であり、日系企業が体現する信頼あるビジネス姿勢は今後一層注目されると思います。また今回の地震を契機に、タイでも防災や耐震強化への関心が高まっており、日本の防災技術や災害対応ノウハウが、再評価される機会となると思います。
JCCは日系企業への信頼をさらに高めるため、「要望活動」「会員企業のネットワーク強化」「社会貢献事業」を軸に様々な事業に取り組みます。要望活動として、タイ政府との対話を通じたビジネス環境の改善に加え、再生可能エネルギーの導入促進など、タイの持続的発展に向けた提言も行います。また、会員企業間のネットワーク強化として、今年度も異業種間連携を推進します。タイの発展にも繋がりうる新たなシナジーの発生を期待し、様々な業種業態の企業が、互いに知見を共有できる機会を積極的に提供します。さらに社会貢献活動として、バンコク都との協働による70周年記念事業「ルンピニ公園整備プロジェクト」に着手するほか、奨学金を提供している工学部系学生と日系企業との交流も行い、若手人材育成にも注力します。
私自身、タイ政府や企業のJCCへの大きな信頼や期待を実感しています。会員企業の皆様の声を集約し、それを確実に実行へと移すことが、JCCの実効性を高め、タイとの連携をより強固にしていくと信じています。私たちは、今後も「頼れる、話せる、動いてくれる組織」であり続けるべく、積極的な事業活動を展開してまいります。引き続き、会員企業の皆様のご支援と、JCC事業への積極的なご参画を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2024年5月